感染症カレンダー【夏】
夏に流行することが多い感染症『プール熱』『手足口病』『ヘルパンギーナ』『流行性角結膜炎』『とびひ』の5種類の症状をご紹介します。保育園や幼稚園での集団生活では、さまざまな病気をもらいやすくなってきます。季節ごとに流行しやすい感染症を確認しておきましょう。
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プール熱
ぷーるねつ 予防接種なし 主な病原体アデノウイルス - 正式名は「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」。
高熱、のどの腫れと結膜炎の症状が出ます。プール遊びやタオルの共用で感染することが多いため、プール熱とも呼ばれます。主に夏の感染が多いですが、冬頃にもピークがみられます。 -
手足口病
てあしくちびょう 予防接種なし 主な病原体コクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71) - 発熱とのどの痛み、口の中や手足の先、おしり等に水ぶくれ状の発しんができます。口の中は痛みも伴うので唾液が増えます。
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ヘルパンギーナ
へるぱんぎーな 予防接種なし 主な病原体コクサッキーウイルス - 高熱が出て、のどの奥に赤いブツブツができます。ブツブツは水ぶくれとなり、間もなく破れて潰瘍になり、痛みを伴います。多くの場合、2~4日で解熱し、治癒します。
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流行性角結膜炎
りゅうこうせいかくけつまくえん 予防接種なし 主な病原体アデノウイルス - とても感染力が強く、俗に「はやり目」とも言われます。目が充血し、目やにが出ます。片方の目で発症した後、もう片方の目に感染することがあります。
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とびひ
とびひ 予防接種なし 主な病原体主に黄色ブドウ球菌(溶血性レンサ球菌の場合もある) - 正式名は「伝染性膿痂しん(でんせんせいのうかしん)」。
かゆみのある水ぶくれやただれ、かさぶたが、鼻の周りや手足など、体のどこにでもできます。患部を引っかいたり、かきむしったりすると、湿しんや虫刺されなどの小さな傷を介して感染し、周りの皮膚に広がります。 - 真夏のベビーカー、暑さ対策は大丈夫?熱中症に要注意!
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保健師・SHIHO
- 10年以上にわたり自治体保健師として感染症や母子保健などの業務に従事し、多くの住民に寄り添い支援を行う。他にも、病院看護師としての臨床経験や学校保健師としての業務経験など、幅広く公衆衛生に従事する経験を持つ。現在、一人娘を育てながら、ICTを使ってより多くの人々の健康支援に寄与できるよう、育児コラムの編集・監修などにも活動を広げている。趣味は映画鑑賞。休日は、娘と一緒にブレイブボードに乗る練習をするのがマイブーム。
夏は気温が高く身体の水分が奪われやすくなります。「喉が渇いた」と訴えることができない赤ちゃんや、つい遊びに夢中になって水分補給がおろそかになってしまう幼児期は、脱水症や熱中症の危険性も高まります。また、暑い中でのマスクの着用は、熱がこもりやすくなるため、大人も子どもも十分注意して過ごしましょう。