継続利用OK!すぐわかる「こども誰でも通園制度」の内容と利用方法
「子どもに一日中つきっきり。少し自分の時間をもちたい」
「働いていないから保育園に入れないけど、定期的に他の子と関わる機会を作ってあげたい」――
そんなママやパパにとっての希望となる新しい保育制度が始まっています。それが、「こども誰でも通園制度」です。
この記事でわかること
- 「こども誰でも通園制度」の概要
- 制度の対象者や年齢、利用時間、利用料金の目安
- 一時保育(一時預かり)との違い
- 実際に利用するときの流れ
「子どもを預けたいけど保育園には入れない」という、0〜3歳児のママさんパパさんへ、制度の利用方法をわかりやすく解説します。
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働いていなくても利用できる「こども誰でも通園制度」って?
「子育て中だけど、少しでいいから自分の時間がほしい…」「子どもに他の子と関わる機会を作ってあげたい」そう思うこと、ありませんか?
「こども誰でも通園制度」とは、保護者が働いている・いないにかかわらず、誰でも地域の保育園などに子どもを預けられる制度です。これまで保育園に子どもを預けるには、親の「就労」や「病気」などの理由が必要でした。しかし、この新しい制度では、そうした条件がなくても、週に数回、希望する場合は決まった時間にお子さんを預けられるようになります。
この制度はいつから始まるの?
「こども誰でも通園制度」は、2026年度(令和8年度)から全国的に本格実施されます。2025年度(令和7年度)においては実施していない市区町村もありますので、詳しくは「こども誰でも通園制度 〇〇市」などで検索して、お住まいの地域の実施状況を確認してみましょう。
保育の必要性がなくても利用できる
こども誰でも通園制度の一番のポイントは、「保育の必要性」がなくても利用できることです。
- 仕事をしていない専業主婦でもOK
- 病気や介護などの理由がなくてもOK
「ちょっとリフレッシュしたい」「ひとりの時間がほしい」「子どもに同年代の子と関わる機会を作ってあげたい」といった理由でも利用が可能です。
利用できる対象者や年齢、利用時間、かかる料金は?
具体的な内容は地域によって異なりますが、一般的には以下のような内容になる予定です。
対象者
- 0歳6か月~満3歳未満(3歳の誕生日の前々日まで)の子ども
- 認可保育所、認定こども園、幼稚園、地域型保育事業、企業主導型保育事業所の利用がないこと
※認可外保育施設の場合は利用できる
利用時間
- 子ども一人当たり月10時間の範囲内で、時間単位で利用可能
※利用時間の延長が可能な市区町村もある
利用料
- 1時間あたり300〜500円前後
※利用料のほか、施設によって昼食代やおやつ代などの実費相当額がかかる場合もある
※所得に応じて利用料が安くなる制度もある
預けられる施設
- 認可保育所、幼稚園、認定こども園、小規模保育所など
施設によっては、慣れるまで親子で通園することを推奨しているところもあり、安心して利用することができます。
「こども誰でも通園制度」と「一時保育(一時預かり)」の4つの違い
「でも、それって今ある一時保育と同じじゃないの?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
「必要なときに子どもを預ける」という点では似ていますが、実は制度の目的や使いやすさ、利用料金などに違いがあります。こども誰でも通園制度 一時保育(一時預かり) ①制度の目的 子どもの社会性や経験を育みつつ、保護者の育児負担を軽減する制度 保護者の就労・通院・冠婚葬祭など、「一時的な困りごと」に対応する保育支援 ②利用の継続性 毎週決まった曜日・時間など、ライフスタイルにあわせて定期的な継続利用がしやすい 単発・不定期の利用が中心
(継続利用は難しいケースも)③予約・手続きのしやすさ 国の制度として整備されるため、枠が確保されやすく、予約のオンライン化など手続きの簡素化も進められている 利用枠が少なく、施設ごとに予約方法やルールが異なることもある ④利用料金 1時間あたり300〜500円前後
(一時保育より安く設定される傾向がある)1時間あたり500〜1,000円前後
(市区町村や施設、保育内容などによって異なる)つまり、こども誰でも通園制度は「毎週決まった時間に子どもを預けて、自分の時間を作りたいとき」に継続して柔軟に利用しやすい制度で、一時保育は「急な用事ができたとき」「どうしても預けたい理由があるとき」に利用する制度と言えます。
「定期的に子どもを預けたいけど、毎週予約を取るのは大変そう…」と感じていたママやパパにとって、この制度は大きな助けになるはずです。
「こども誰でも通園制度」と「一時保育」は併用することができる
「こども誰でも通園制度」は月10時間以内の利用に限られていますが、一時保育と併用することで、より長時間の保育を受けることも可能です。
制度の切り替わりはありますが、国や各保育施設では、保育の質や支援内容に大きな差が出ないよう、連携しながら一貫した支援を提供できるよう整備が進められています。
利用方法|申し込みはどうやるの?
実施する市区町村によって異なりますが、利用までの流れは、おおむね次のような内容になる見込みです。
- 市区町村に利用申請・登録する(事前登録が基本)
- 利用したい施設を選ぶ
- 希望する施設で初回面談
- 日時を予約する(オンライン予約導入の可能性あり)
- 当日は持ち物を確認して登園
「保育の必要性を証明する書類」(就労証明書など)は不要です。ただし、施設の空き状況によっては、抽選や先着順になる場合もあります。
こども家庭庁の「こども誰でも通園制度」のページでは、市区町村へ提出する申請書(PDF)を作成することができます。市区町村によってはオンライン申請も可能ですので、作成前にお住まいの市区町村に確認してみましょう。
- ※こども家庭庁「こども誰でも通園制度」
地域によって制度が異なるって本当?
はい、その通りです。「こども誰でも通園制度」は、国が基本的な方針を示し、それぞれの市区町村が具体的な内容を決めて運営します。
そのため、以下のような点が地域によって異なる可能性があります。- 制度の開始時期(試行から本格開始までのタイミング)
- 対象年齢(0歳からOKか、1歳以降かなど)
- 利用できる回数や時間の上限
- 利用料や減免制度の有無
お住まいの市区町村ホームページで「こども誰でも通園制度 ◯◯市」などで検索し、実施状況を確認してみてくださいね。
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https://www.daretsu.cfa.go.jp/(最終閲覧:2025/08/14)
https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/daredemo-tsuen(最終閲覧:2025/08/14)
https://www.city.saitama.lg.jp/003/001/012/p119804.html (最終閲覧:2025/08/14)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kosodate-kyoiku/kosodateshien/azukari/daredemotsuuenn.html(最終閲覧:2025/08/14)
子育て中も、少しだけ自分の時間がほしい
子どもにも外の世界を体験させたい
つながりがほしい、でも無理はしたくない
そんな中で、「週に1〜2回だけでも預けられる」ことは、ママの心のゆとりにつながるはず。ぜひ、お住まいの市区町村の公式ホームページをチェックしてみてくださいね。