子どもが性被害に!? 親としての対処法と予防策

近年増えている子どもへの性犯罪…。
被害に遭わないことが一番ですが、万が一のとき、親としてどうすれば? また日ごろからできる対策について解説していきます。

2024.01.30
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性被害を受けてしまった子どもへの対応

被害に遭ってしまった子どもには、何の落ち度もありません。 仮に知らない人について行ってしまい、被害に遭ったとしても、悪いのは加害者です。 絶対に子どもを責めないでください。

子どもの話を信じて寄り添いながら、話を聞く

子どもが打ち明けてくれたとき、まずは「話してくれてありがとう」と受け入れてください。「あなたは悪くないよ」と伝えて寄り添いましょう。

話を聞くときのポイント
  1. 子どもの話を疑ったり、否定したりしない
    本当なの?ただ、ふざけていただけでは?などと言わず、全て受け止めてください。
  2. 話している途中に気分が悪くなったり、疲れたりしたら休んでもいいよと伝える
    イヤなことを話すのには気力が必要です。また、被害を思い出して辛くなること(フラッシュバック)もあります。
  3. 話したくないことは無理に聞き出さない
    ショックや恥ずかしさなどで、言いたくないこともあると理解しましょう。
  4. 聞いている方が誘導しない
    子どもの話を推測し「〇〇をされた?」「〇〇と言われたのでは?」など、子どもが話してないことを聞いている側が言わないようにしましょう。子どももショックを受けていたり、混乱したりしているので、何が本当に起きたことか分からなくなります。
  5. できるだけ簡潔に聞く
    「誰に」「何をされたか」を簡潔に質問しましょう。
注意!子どもに聞きすぎないで!

繰り返し同じ話を聞く・聞きすぎることが、子どもの記憶に影響してしまう場合があります。 子どもがうまく説明できないときに何度も聞いたり、心配のあまり具体的なことを聞きすぎたりするのは避けましょう

子どもにとって必要なケアを受けられるようにする

子どもから話を聞いたら、必要なケアをしましょう。

子どもの安全を確保して、子どもの同意を得てから、体に傷などがないか確認する

加害者が誰か分からない場合は、相談を受けた人が子どもと二人だけになれる場所で確認をしてください。(中には同居家族など、身近な人が加害者というケースもあります)

性被害を受けた直後の場合、すぐに相談機関に連絡する

被害の内容にもよりますが、感染症検査、証拠採取のため、医療機関の受診が必要となることもあります。身に着けている服はそのままビニール袋などに入れて保管し、シャワーなどは浴びずに先に相談してください。

性被害に遭ったときの相談先
電話で相談
  • 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891(はやくワンストップ)
    産婦人科医療やカウンセリング、法律相談などの専門機関とも連携しています
  • 性犯罪被害者相談電話(警察) #8103(ハートさん)
    発信された地域を管轄する各都道府県警察の性犯罪被害相談電話窓口につながります
  • 児童相談所 189(いちはやく)
    最寄りの児童相談所の虐待対応窓口につながります
SNSで相談
  • 性暴力に関するSNS相談「Cure time(キュアタイム)」
    チャットで匿名相談ができます
  • 親子のための相談LINE
    性被害だけでなく、子育てや親子関係の相談もLINEで匿名相談ができます。
自分自身のケアも忘れずに

子どもから性被害の話を聞くと、大人も動揺したり、混乱したりするものです。 子どもに起きたことを知り、強いショックやストレスを感じて、具合が悪くなることもあります。 また、防げなかったことに対して、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。 話を聞いた自分自身のこころと身体にも気を配り、無理をしないでください。

性教育は防災教育!

防災教育は、いつ起こるか分からない災害がおきたとき、被害を最小限にすることにあります。 日頃から正しい防災知識を身に着けておくことで、いざというときに出来るだけ安全に避難し、命を守ることができます。これは性教育も同じです。できるだけ被害に遭わないよう危険な場所は避けて、危ない場面でも回避ができるように、小さい頃から正しい知識を伝えておきましょう。
そして万が一の時は、大人が子どもをしっかり守れるよう、大人も正しい知識を得ておきましょう。

危険な場所の例
  • 公園や公共施設のトイレ
  • 駐車場や駐輪場
  • 見通しの悪い公園(木や遊具などで視界が遮られる場所)
  • 人通りの少ない階段や踊り場、エレベーター
  • 両脇を高い塀で挟まれた道や、細い路地

トイレのように誰でも入りやすく、外から見えにくい場所は危険です。 屋外でも屋内でも、周囲からの目が届きにくい死角には気をつけましょう。 また子ども部屋も注意が必要です。何がいつ起きるか分かりません。
親戚や知り合いなど人の出入りが多いご家庭の場合、注意が必要な場所の一つであるということは認識しておきましょう。

危ない場面の回避方法

万が一のとき、子どもが自分の身を守れることも大切です。プライベートパーツに関することだけでなく、自分が嫌だと感じたら「NO・GO・TELL」を使うように伝えておきましょう。

はっきりと拒否する。「イヤ!」「やめて!」

逃げる。できるだけ人の多い方へ。

「ナイショだよ」といわれても、信頼できる大人に話す。 はっきりと拒否する。「イヤ!」「やめて!」

プライベートパーツの理解は性被害の予防に繋がる

子どもが言葉を理解するようになる頃から、プライベートパーツについて繰り返し、しっかり伝えておきましょう。プライベートパーツは、親であっても勝手に見たり触ったりしてはいけない大事な場所です。 それを見ようとしたり、触ろうとしてくる人がいたら、ダメと言って、逃げて、信頼できる大人に話すこと。避難訓練と同じように、プライベートパーツについても日頃から伝えておくことが大切です。
プライベートパーツを理解しておくことで、子どもが自分の身を守れるようになります。 小さいうちからの性教育が、子どもを守ることに繋がっていくはずです。


※本記事は内閣府男女共同参画局「こども・若者の性被害に関する 状況等について」(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2ff7a807-a6a8-4d4b-87f6-3b136407e7c6/fefea869/20230401_councils_child-safety-conference_2ff7a807_07.pdf)、「性暴力に関するパンフレット(保護者・こどもと関わりのある大人用)」(https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/pdf/pamphlet_2023_02.pdf)などをもとに株式会社エヴォルブド・インフォが作成しています。
どんな事件にも事故にも遭わないことが一番ですが、いざというときに子どもが自分の身を守れること、そして、信頼できる大人に相談できることも大切です。子どもたちが安全で過ごせることをことを祈りながら、小さなうちから正しい知識と、もしものとき相談できる関係性を築いておきたいですね。
(こそだてDAYSママスタッフ)
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