口の中がピリピリする果物・野菜アレルギーについてわかりやすく解説

モモやメロンなどの果物を食べたとき、口の中がピリピリした経験はありませんか? これは、主にアレルギー反応による症状と考えられます。この記事では、バナナ、キウイフルーツ、りんご、モモ、メロンなどの果物や、スイカ、トマトなどの野菜、果物のアレルギーについてわかりやすく解説します。
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野菜・果物アレルギーの種類
即時型アレルギー
主にバナナ、キウイフルーツなどを食べると症状が現れる。 乳幼児期〜学童期に発症しやすく、食べた後すぐに皮膚、粘膜、消化器、呼吸器などの全身にアレルギー症状が出る。
口腔アレルギー症候群
主にりんごやモモ、メロンなどの果物や、スイカやトマトなどの生野菜を食べると症状が現れる。 学童期〜成人期に発症しやすく、食べた後に口の中のピリピリ、喉のイガイガなどの刺激を感じる場合が多い。
花粉症とともに口腔アレルギー症候群が悪化する?
もともと花粉症の人は、特定の果物や野菜を食べたことで口腔アレルギー症候群の症状が出ることがあります。
これは、異なるアレルゲンであっても、タンパク質の構造が似ていると、原因食物以外でもアレルギー反応を引き起こすことがある交差反応(交差抗原性)によるものです。「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)」とも呼ばれます。交差反応に注意!花粉とアレルゲンの構造が似ている果物・野菜
花粉 交差反応が報告されている主な食物 ハンノキ、シラカンバなど リンゴ、モモ、サクランボ、ナシ、アンズ、ビワ、アーモンド、大豆、ピーナッツ、緑豆もやし、キウイフルーツ、ヘーゼルナッツなど スギ トマト カモガヤ、オオアワガエリ メロン、スイカ、トマト、キウイフルーツ、オレンジ、ピーナッツなど ブタクサ メロン、スイカ、ズッキーニ、キュウリ、バナナなど ヨモギ セロリ、ニンジン、クミン・コリアンダーなどのスパイス類、マンゴーなど 参考文献:食物アレルギー診療ガイドライン2021
※この組み合わせ以外でも症状が誘発されることがあります。加熱することで食べられる場合も
果物や野菜のアレルゲンは熱に弱いのが特徴です。加熱調理済みのものや、ジュースやジャムなどの加工品は食べることができる場合もあります。症状の現れ方にもよりますので、心配な場合は医師に相談してみましょう。
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参考文献
https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_14.html(最終閲覧:2025/09/02)
https://www.med.or.jp/dl-med/people/plaza/477.pdf (最終閲覧:2025/09/02)
https://www.thermofisher.com/allergy/jp/ja/allergy-causes/food-allergies/fruit-vegetable-allergy.html (最終閲覧:2025/09/02)
※子どもの体調不良や症状が現れた際には決して自己判断をせず、かかりつけの医師にご相談ください。