「子育ては、幸せの連続だ。でも、幸せだけじゃないのが孤育てだったり。」
パパ目線で子育ての本音をSNSで発信し、多くの共感を集めている「かずまる」さん。発信をしていくうちに、パパ・ママの悩みを社会課題として捉えるように。そして、2024年に「いま助けが欲しいパパ・ママのもとに、すぐ駆け付けられるサービスを作りたい!」という想いから【育児119】というサービスを立ち上げました。
そんなかずまるさんへのインタビューを全5回にわたってお届けします!
かずまるさんの発信の背景や起業への想い、さらにはご自身の子育てについて深く掘り下げていきます。
第1回目となる今回は、かずまるさん自身に焦点を当て、発信のきっかけを伺いました。
パパ目線で子育ての本音を発信!
脱サラして「育児119」を作った”かずまるさん”ってどんな人?
- こそだてDAYS
- 本日は、パパ目線で子育てについて発信をされていらっしゃる、かずまるさん(@kazu_maru5)にお越しいただきました。 現在、かずまるさん はSNSで多くのフォロワーさんがいらっしゃいますが、そもそもSNSで発信しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

- かずまるさん(以下、敬称略)
- もともとSNSは見る専門だったのですが、子育てをするようになってから、子育てに関する投稿をよく見るようになりました。僕は子どもが生まれるまで「子育ては幸せしかない」と思っていたのですが、実際に子育てをしてみると、幸せだけではないことを実感しました。 SNSには、ママの孤独や産後うつ、パパに対する気持ちが赤裸々に書かれていて…ママたちのリアルな声や本音を知ることができました。子育てには見えない裏側がたくさんあります。パパ目線だからこそ、届けられることがあると思い、2021年の9月ごろから、自分の経験をもとに発信を始めました。
- こそだてDAYS
- かずまるさんの発信をみていると、産後の女性の体調やママ視点からの投稿も多いですが、なぜそんなにママの気持ちがわかるのでしょうか?
- かずまる
- よく聞かれます。例えば「ご両親の仲が良かったからですか?」と質問されることもあるのですが、実は真逆なんです。僕の父と母は、どちらかというと、会話が少ないのにケンカは多くて。雰囲気があまり良い方ではなかったと思います。そんな姿をずっと見てきて、幼いながらに「いつか自分が結婚して子どもが生まれたら、子どもはもちろん大切にするけど、同じくらいパートナーも大切にする」と思ったんですよね。だから、僕の両親は反面教師なんです。おかげで、そういう刷り込みのような想いが僕の中に生まれたので、両親には感謝しています。 それと、僕の母は、子育てしながら2~3個のパートを掛け持っていたので、なんとなく母親も大変だなって思って、幼い頃からできる限りの家のことは手伝っていました。それも、僕の発信に影響しているかもしれません。
- こそだてDAYS
- 幼い頃の経験が、いまの発信のベースにあるのですね。そして、現在、Instagramで11万人、TikTokで3万人を超える方からフォローされていますが、率直な感想はいかがですか?
- かずまる
- 多くの方にフォローいただけているのはありがたいことだと思っています。ただ、数ですごいとか、えらいとか思ったことは一度もありません。子育ては、人生の中でも大きなイベントだと思っていて、そのジャンルの発信をする人間なら、もっと多くの人に良い影響を与えたい…いや、与えないといけないと思っています。もっと著名な方だと、100万人、200万人ってフォロワーがいらっしゃるじゃないですか。フォロワー数が多いということは、それだけ多くの方に発信を届けることができるということなので、まだまだ、ここから個人の影響力をさらにつけられるように頑張りたいと思っています。
- こそだてDAYS
- 実際に、お子さんが生まれる前と後で、感じたギャップはありましたか?
- かずまる
- 正直、良い面もその逆もありました。当たり前の話ですが、子どもが産まれると、特にママは本能的に子どもを守る。子どもファーストになります。頭では分かってはいましたが、子どもが生まれてから奥さんとの距離感に悩んだことがありました。一人目の子どもが生まれたとき、僕は普通の会社員でしたので、仕事にも行かなければいけない、でも子育てにもコミットしたい…ジレンマ的なものが生まれました。多くのパパが経験されていることかもしれませんが、仕事と家庭のバランスをとるのが難しかったと思います。僕は「今は会社にどう思われても仕方ない」と思い、子育て…家庭にコミットしました。 良かったことで言えば、好きで一緒になったパートナーとの子どもの尊さは、可愛いなんていうレベルをはるかに超えてきたことですね。自分の中の幸福の基準が下がった…いや日々の当たり前の日常がどれだけ幸せなのかに気づいたというか。若干、悟りを開いたような感覚になりました。幸せの感じ方が、子どもが生まれる前とは変わりましたね、確実に。
- こそだてDAYS
- 実際にお子さんが生まれてからの生活は、どのように変わりましたか?
- かずまる
- 子どもが産まれてから、時間に対する意識が変わりましたね。やはり、子どもが生まれると自分の時間が、どうしても少なくなります。周りからも、子どもが産まれたら、自分の時間はとれないよ、という話を聞いていたので、時間は努力して作るものだと言い聞かせながら、自分の時間を作っていました。僕は、自分の時間=子どもに対しての余白に直結すると感じていたので、無理にでも自分も大事にするようにしてます。
- こそだてDAYS
- 子育てを通じて、特に印象に残っているエピソードはありますか?
- かずまる
- たくさんありますが、あえて1つだけ挙げてと言われたら「出産の立ち会い」です。僕、人生で泣いたことが数えるくらいしかないんです。でも、出産に立ち会って、目に見えた光景に、人生で初めて自然と涙があふれました。本当に神秘的で不思議な感覚で…言葉に表すのが難しいんですけど、一生忘れないですね。一生、感謝です、命がけで産んでくれた奥さんに。奥さんは、泣いている僕を見て、驚いてました(笑)
- こそだてDAYS
- お子さんが生まれたとき、育休は取得されましたか?
- かずまる
- 1人目のとき、育休は…とれませんでした。会社の文化というか、男性で育休を取った事例もなくて。必要な手続きは、有給で対応して、すぐに仕事復帰です。 2人目のときは、1年間の育休を取得しました。1人目のときから転職をしていて、時代の流れもあったかもしれませんが、その会社では、短期間の育休を取る男性はいました。大きい会社だったんですけど、それでも1年間の育休をとる前例はなかったんです。それなら前例を作ろうと思って、上司に早めに相談をして調整をして、なんとか取らせていただきました。
- こそだてDAYS
- 男性の育休の取得率は伸びていますが、短期の取得が多いですよね。実際に1年間の育休を取得してみて、いかがでしたか?
- かずまる
- 感想としては、1年取得して本当に良かったです。子育ては長いようであっという間に終わると言われますし、その初めの1年間をみっちり子育てに携われたのは、財産ですね。 なにより、奥さんと一緒に、その時々の子育ての感情を共有できたことは大きいです。尊い感情、少ししんどいと思う感情。その感情の共有が、一緒に子育てをしている実感につながったと思います。育休の間、基本的にはずっと家で子育てをしていたので、僕はより夫婦の絆、仲が深まったと思います。…奥さんの本音はどうだっかはさておき(笑)。あとは、上の子とも朝ゆっくり会話ができましたし、日々の仕事に追われているときにはできないことにも時間を使えたので、そこも良かったですね。
まとめ
今回は、パパ目線での子育ての本音を発信されているかずまるさんついて詳しくお伺いしました。 子育てへの想い、仕事との両立での葛藤をリアルに発信しているからこそ、多くの方の共感を得ているのですね。 次回は、かずまるさんの子育てエピソードについてお届けします!

- 多くのパパ・ママから共感される子育て発信、その理由とは?
- 第2回目となる今回は、かずまるさんの子育てエピソードについて伺います。
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石黒 和希株式会社なつのそら 代表取締役
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”助けを求める子育て世帯を救いたい”
そんな想いから脱サラし、「育児119」サービスを立ち上げた。
本業は父親。副業は株式会社なつのそら 代表取締役(育児119)。
趣味は読書と筋トレ。焼肉と韓国料理が大好き。
■Instagram:@kazu_maru5