豆腐、納豆などが原因の大豆アレルギーについてわかりやすく解説

大豆は、乳幼児期にアレルギー症状が判明することの多い食物の一つ。大豆はさまざまな食品に加工されて幅広く使われているため、除去をするのが難しい食品です。この記事では豆腐、豆乳、納豆、きなこなどで起こる大豆アレルギーについてわかりやすく解説します。
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大豆を含む食品(例)
豆腐、豆乳、納豆、厚揚げ、油揚げ、きなこ、がんも、おから、大豆由来の乳化剤を使用した食品(菓子類、ドレッシング)など
![豆腐、納豆、豆乳、枝豆、油揚げなどの大豆製品のイラスト]()
しょうゆや味噌は食べられることが多い
しょうゆや味噌は、発酵の過程で大豆のアレルゲンが変わるため、重症の大豆アレルギーではない限り、食べられることが多いといわれています。
![しょうゆとみそのイラスト]()
大豆アレルギー① 乳幼児期に発症することの多いタイプ
大豆を食べて2時間以内に症状が出ることが多い大豆アレルギー。即時型食物アレルギーと呼ばれます。
症状:皮膚症状、粘膜症状(目や鼻、口腔内)、呼吸器症状、消化器症状など
このタイプは、年齢とともに食べられるようになることが多いようです。また、血液検査等で大豆が陽性になる乳幼児は多くいますが、実際に大豆を食べて症状が出る人はさほど多くありません。検査結果だけでなく、食物経口負荷試験などを行い、医師のもと総合的に判断されます。
![医師に相談している赤ちゃんを抱いたママのイラスト]()
大豆アレルギー② 学童期以降に発症することの多いタイプ
ハンノキやシラカンバなど、カバノキ科の花粉症の人の症状に出やすい大豆アレルギー。
症状:食べた後に口の中のピリピリ、喉のイガイガなどの刺激や違和感がある
異なるアレルゲンであっても、タンパク質の構造が似ていると、原因食物以外でもアレルギー反応を引き起こすことがあります。これを、交差反応(交差抗原性)といいます。(花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)とも呼ばれる。)まれにアナフィラキシー(血圧低下や意識障害など、重度のアレルギー反応)を引き起こす場合もあります。
このタイプは、特に豆乳で症状が引き起こされるケースが多く報告されています。![花粉と果物の交差反応のイラスト]()
豆乳によるアレルギー発症に注意
大豆は本来、タンパク質を豊富に含む栄養価の高い食材です。しかし、豆乳は液体のため一度に多くのタンパク質が体内に入りやすく、その一部は熱や消化に対して強い性質をもちます。花粉-食物アレルギー症候群により発症することが多いため、他の大豆食品でアレルギー症状が出ていない方でも、ハンノキやシラカンバなどの花粉症の方は特に注意し、豆乳を飲む場合は少しずつ試すようにしましょう。
![豆乳のイラスト]()
参考文献
※子どもの体調不良や症状が現れた際には決して自己判断をせず、かかりつけの医師にご相談ください。





