- 対象期間
- 新生児~2歳半頃までの幼児(個人差あり)
- 費用・価格
- 300円~1,500円程度
マンガ「おしゃぶり」
赤ちゃんにおしゃぶりは必要?
赤ちゃんのしゃぶる行動について
赤ちゃんはママのお腹の中にいるときから、お乳を吸う準備として指しゃぶりをしています。新生児の口は哺乳に適した形をしていて、吸てつ行動(指しゃぶり、タオルしゃぶり、何でも舐めたり吸ったりすること)と歯や口腔の発育は密接に関わっているため、赤ちゃんが何かをしゃぶりたがるのは自然なことです。そのため、指やタオルの代わりにおしゃぶりを与えると喜んで吸う赤ちゃんもいます。
おしゃぶりの必要性
外出時に赤ちゃんがグズってしまいすぐに泣き止ませたい時、スムーズに寝かしつけをしたい時などに、おしゃぶりはとても役立つアイテム。ママやパパの育児ストレス軽減にもつながります。しかし、赤ちゃんの中にはおしゃぶりを嫌がる子もいたり、使いすぎると歯並びやあごの発達に良くない影響が出たりすることもあるため、育児の必須アイテムであるとは言えません。おしゃぶりを与える場合は、タイミングや時期を決めて使用するといいでしょう。
おしゃぶりのメリットとデメリットは?
おしゃぶりは、乳歯が生え揃う前(2歳半くらい)までの使用であれば、その後の歯並びやあごの形への影響はほとんどないと言われています。おしゃぶりを使うことのメリットとデメリットを見ていきましょう。
おしゃぶりのメリット
赤ちゃんにおしゃぶりを与えるメリットは、
- 赤ちゃんの精神の安定
- すぐに泣き止む
- 入眠がスムーズになる
- ママやパパの育児ストレスの軽減
などがあげられます。
何をやっても泣き止まなかったり、夜泣きがひどかったりすると、赤ちゃんもママも疲れ果ててしまうもの。おしゃぶりを与えることによって赤ちゃんが落ち着いてくれるなら、がまんせず使ってもいいでしょう。
おしゃぶりのデメリット
赤ちゃんにおしゃぶりを与えるデメリットは、
- 習慣性になりやすい
- 長期間使用すると歯並びや噛み合わせに悪影響が出る場合がある(上下の前歯の間に隙間ができる等)
- 子どもがどうして泣いてるのかをママやパパ自身が考える機会が減り、あやすといったコミュニケーションが減る
などがあげられます。
赤ちゃんはなんでも口へ持っていってしゃぶろうとしますが、これは目と手を同時に動かす協調運動の学習でもあり、いろいろな物をしゃぶって形や味などを学んでいます。ところが、おしゃぶりをしていると他のものを口へ持っていくことができず、学習の機会が減ってしまうことになります。また、パパやママの声がけに対する返答や、おしゃべりの機会も減ります。
おしゃぶりは赤ちゃんが気に入ると、長時間にわたり使用する傾向にあるので、赤ちゃんの発達に必要な機会が減ってしまわないよう、できるだけ短時間の使用にとどめておきましょう。
歯並びや噛み合わせに悪影響が出るのはいつ頃?
おしゃぶりを使用することで良くない影響が出るのは、乳歯が生え揃う2歳半以降といわれています。おしゃぶりを噛むようになると、歯に圧力がかかって前歯が徐々に前方に出てきたり、前歯の上と下に隙間ができて噛み合わなくなる開咬(かいこう)、“受け口”と呼ばれる反対咬合(はんたいこうごう)や下顎前突(かがくぜんとつ)になったり、場合によっては永久歯の歯並びにも影響が出たりすることがあります。
しかし、これらは全ての子どもに当てはまるわけではありません。噛む力やおしゃぶりの吸い方、吸っている時間などの違いによって、影響の度合いには個人差があります。
おしゃぶりの選び方は?
赤ちゃんの月齢に合った製品から選ぶ
おしゃぶりには商品によって「生後0か月〜3か月用」「生後2・3か月~10か月用」「生後8か月〜18か月用」というように、サイズが設定されています。赤ちゃんの成長に合わせておしゃぶりを選ぶようにするのがポイントです。
おしゃぶりは赤ちゃんの成長に合わせて、どんどん交換していくのがおすすめです。歯並びや噛み合わせにも関係してくるので、しっかりと月齢に合わせて選ぶようにしましょう。
新生児用おしゃぶり
新生児用は、ニプルのサイズが小さく、柔らかいのが特徴です。
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ピジョン おしゃぶり0ヶ月以上 S ミニー
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生後6か月以上の赤ちゃん用おしゃぶり
生後6か月以上の赤ちゃん用は、ニプルのサイズが大きく、硬めなのが特徴です。
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NUK ヌーク おしゃぶりスター(消毒ケース付き) 6~18カ月用 バード
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ニプルの形状から選ぶ
ニプルは大きく分けて2種類の形があります。赤ちゃんにも好みがあるので、丸型と平型を両方与えてみて、気に入った方を使用するという方法が、最も確実な選び方でしょう。
丸型のニプル
ニプルが丸型のおしゃぶりは、ママのお乳と似た形をしています。しかし、吸う力が弱い赤ちゃんの場合は不向きといわれています。哺乳瓶でミルクをよく飲ませている場合にはおすすめの形状です。
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リッチェル 吸せつラボ オールシリコーンおしゃぶり
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平型のニプル
ニプルが平型になっているおしゃぶりは、吸う力が弱くても使用しやすいというメリットがあります。
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チュチュベビー おしゃぶり 出っ歯になりにくい ミッフィー デンティスター
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ニプルの素材から選ぶ
ニプルの素材は2種類あり、それぞれメリットとデメリットがあります。赤ちゃんに合った素材のおしゃぶりを選ぶようにしましょう。
シリコーンゴム製のニプル
シリコーン製のおしゃぶりは人気が高く、多くのおしゃぶりに使用されている素材です。耐久力が高く劣化しにくいので、長く愛用することができるのもおすすめポイント。形が崩れにくい分、弾力があるので、赤ちゃんによっては硬さを嫌がる場合もあります。
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ピジョン おしゃぶり オールシリコーン 0-3ヵ月 保管用ケース付き
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天然ゴム製のニプル
ニプルの部分に天然ゴムを使用しているおしゃぶりは、赤ちゃんの口にフィットしやすい柔らかさが特徴です。使用し続けていると、徐々に赤ちゃんのお口に合わせて天然ゴムが馴染んでくれます。生まれてすぐの赤ちゃんにも違和感なく使えますが、シリコーン製よりも劣化が早く、耐久力も無いのがデメリット。また、天然ゴムはにおいも強めなので、赤ちゃんによっては嫌がることもあります。
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BIBS ビブス おしゃぶり 新生児 ベビー 北欧 天然ゴム BPAフリー
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哺乳瓶と同じメーカーから選ぶ
ニプルの形状は主にメーカーによって異なる場合が多く、メーカーが異なるといつもと違うニプルの感覚に戸惑いを覚えてしまう赤ちゃんも少なくありません。おしゃぶり選びに迷ってしまった場合は、哺乳瓶と同じメーカーのおしゃぶりを試してみるのもいいでしょう。
デザインや機能で選ぶ
最近では、店頭に並ぶおしゃぶりの種類が豊富で、人気のキャラクターをモチーフとした商品も数多くあります。また、トレンドのカラーやイラスト、おしゃれなデザインのおしゃぶりも販売されているので、ママやパパの好みで選ぶと、育児がより楽しくなるかもしれません。
キャップやケースが付いたおしゃぶりや、ホルダー通しがついている製品は、おしゃぶりの落とす・なくす・汚すを防ぐことができるため、外出時も安心です。
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コンビ テテオ おしゃぶり 入眠ナビ サイズS プチケース付 スウィートブルー
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また、夜に眠った赤ちゃんの口から落ちたおしゃぶりを探しやすいという点で、暗闇で光るおしゃぶりも人気があります。
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NUK ヌーク おしゃぶりフリースタイルナイト (消毒ケース付き) 6-18カ月用 ながれぼし青
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お手入れのしやすさで選ぶ
おしゃぶりは赤ちゃんが直接口をつけるベビー用品なので、清潔に使えるかどうかは非常に重要なポイントです。洗いやすさや消毒方法など、お手入れがしやすいかどうかをしっかりとチェックしておきましょう。
おしゃぶりは主に、煮沸・薬液・電子レンジの消毒方法があります。3種類全てに対応しているおしゃぶりだと、お手入れがしやすいのでおすすめです。
おしゃぶりどこ行った!? を防ぐアイテム
おしゃぶりホルダー(おしゃぶりクリップ)は、おしゃぶりを赤ちゃんのスタイやベビー服にクリップで留めておくことができる製品です。おしゃぶりホルダーがあれば、おしゃぶりを無くしたり落としたりを防ぐことができるので、とても便利です。ホルダーの長さによっては、ベビーカーやチャイルドシートにも付けられるため、お出かけの際にも重宝します。
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BooginHead (ブーギンヘッド) おしゃぶりクリップ おもちゃホルダー
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おしゃぶりホルダーは100円ショップなどでも取扱いがあるので、気になる場合はチェックしてみましょう。
注意点は、おしゃぶりホルダーのヒモが長すぎると赤ちゃんの首に巻きついてしまう危険性があること。使用する場合はくれぐれも気を付けましょう。
「出っ歯にならないおしゃぶり」?その効果は…
おしゃぶりには、「鼻呼吸を促す」「出っ歯にならない」「舌やあごの発達を促す」など、おしゃぶりのメリットを大きくうたっている製品もあります。しかし、それぞれの効果は個人によるところが大きく、実はこうした効能の裏づけは、今のところ学問的に検証されていません。それぞれの効果は参考程度に捉えておきましょう。
おしゃぶりの使い方や注意点は?
おしゃぶりを使用する場合、以下の点に注意を払いましょう。
- 月齢に合ったおしゃぶりを準備する
- おしゃぶりは清潔に保ち、毎日消毒する
- おしゃぶりにキズや破損がないかチェックしてから与える
- おしゃぶりホルダーを使用する場合は、子どもの首に絡まないよう長さを調節する
- 入眠用に使用する場合、子どもが寝ついたら必ずおしゃぶりを外す
- 1歳を過ぎたら、常時使用しないようにする(発語や言葉を覚える時期のため)
- おしゃぶりを使用している間も、声かけや一緒に遊ぶなどの子どもとのふれあいを大切にする
4歳以降になってもおしゃぶりが取れない場合には、情緒的な面を考慮してかかりつけの小児科医に相談してもいいでしょう。
また、全ての子どもがおしゃぶりを使うわけではなく、おしゃぶりを嫌がる子もいます。与える場合は一度試してみて、嫌がるそぶりがあれば、無理に使用しないようにしましょう。
おしゃぶりの使用期間や卒業時期は?
おしゃぶりはいつまで使っていいの?
離乳完了期(1歳〜1歳半頃)になると、おしゃぶりは子どもが不安な時の精神安定の役割が大きくなります。そして3歳を過ぎると、しゃぶる行為は口腔習癖(日常生活で無意識に行っている口腔に関連した習慣行動)として、子どもの生活に定着しやすくなります。
長期間おしゃぶりを使っている場合、噛む力やおしゃぶりの吸い方、吸っている時間などの違いによって差はあるものの、子どもの歯やあごに以下のような影響が出る可能性があります。
- 上顎前突(じょうがくぜんとつ)…「出っ歯」とも呼ばれる
- 開咬(かいこう)…前歯の上と下に隙間ができて噛み合わなくなる状態
- 反対咬合(はんたいこうごう)、下顎前突(かがくぜんとつ)…「受け口」とも呼ばれる
場合によっては永久歯の歯並びにも影響が出ることもあるので、おしゃぶりはなるべく早めに卒業することが望ましいです。
おしゃぶりを卒業させるには?
おしゃぶりを一度使い始めると、やめる時に苦労するイメージがあるかもしれませんが、案外子ども自身が飽きたり、ほかに興味のあるものが増えた結果、自然に使わなくなることも多いようです。また、子どもがおしゃべりをするようになると自然にとれる場合もあります。
おしゃぶりをなかなか手放せない場合は
おしゃぶりを自然に卒業できれば理想的ですが、なかなか手放したがらない子もいます。
その場合、まずは「そろそろおしゃぶりを止めようか?」と問いかけ、子どもが自主的におしゃぶりを卒業するように促してみましょう。3歳頃になると、お兄ちゃん、お姉ちゃんになることに憧れる時期でもあるので、「おしゃぶりするのは赤ちゃんだけだよ」と意識させるのも効果的かもしれません。
他には、おしゃぶりの代わりに興味のありそうなおもちゃを与えたり、時には少し強引ですが、おしゃぶりの先(ニプル)をはさみで切って吸えなくするなどの方法もあります。
おしゃぶりをいきなりやめたことで、子どもが精神的に不安定になってしまうような場合は、どうしても駄目な時に限定して使い、徐々に回数を減らして慣らしていく方法が良いでしょう。
まとめ
おしゃぶりには多くの種類があります。月齢に合わせて選び、うまく利用していきましょう。おしゃぶりの使用時期や期間、タイミングに気を付けながら、お気に入りのおしゃぶりで育児ライフを楽しんでくださいね。
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りくファミリーの他のマンガを読んでみよう
他のマンガにもコメントが届いています。
これで安全に支障がでたら、どうするつもりなんだろうね国は、従来の10歳まででいいよ
私、いつも叩かれて腕を掴んで叩けないようにしたら怒られて…仕返しされても何も手出ししないお姉さん凄いと思いました。
食べすぎは本当に本当によくないと思います。