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「赤ちゃんはどこから来るの?」子どもの質問にどう答える?

子どもから「赤ちゃんはどこから来るの?」「なんでママは立っておしっこしないの?」などと聞かれて、ドキッとしたことはありませんか?
子どもは成長と共に、色々な疑問を持つようになりますよね。でも、性に関する質問をされると、パパママはどう答えたらいいのか困ってしまうこともあるのではないでしょうか。

この記事でわかること
  • 「赤ちゃんはどこから来るの」への回答の仕方
  • 説明が難しいときの伝え方
  • 保育園・幼稚園への登園判断や、きょうだいの対応方法
  • 性教育の開始年齢や始め方
  • 早いうちから性教育をしたほうがいい理由

子どもへの早期からの性教育は子どもを守る力になります。まずはパパ・ママが正しい知識を身につけましょう

更新日 2025.07.28
公開日 2022.12.13
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子どもの「赤ちゃんはどこから生まれるの?」への回答

子どもから「赤ちゃんはどこから生まれるの?」「ぼく/わたしはどこから生まれてきたの?」質問への回答例をご紹介します。
子どもの年齢や理解度、出産の状況に合わせて言い回しは変えても大丈夫です。

赤ちゃんはママのお腹で育つことを伝える

ママのお腹には赤ちゃんを育てるための袋があって、赤ちゃんはその袋の中で育つの。最初は目に見えないくらい小さくて、10か月(※)かけて少しずつ大きくなるんだよ。(※在胎月数はお子さんのケースに置き換えてOK)

ママから赤ちゃんがお腹の中で育つことを聞いている子どものイラスト
経膣分娩の場合

赤ちゃんがお腹の中で大きくなって外に出たくなったら、ママに合図をするの。そして、ママのお腹から外に出るための穴を通って出てくるんだよ。
※自分はどうやって生まれてきたの?と聞かれたときは、「あなたはそうやってママのお腹から生まれてきたんだよ。」と言い換えても良いでしょう。

そろそろ生まれるよとママに合図している赤ちゃんのイラスト
帝王切開の場合

いろいろな理由から、安全のためにお医者さんがママのお腹にある赤ちゃんを育てるための袋を少し切って、そこから赤ちゃんを産む方法があるんだよ。
※お子さんを帝王切開で出産された場合は、「あなたはそうやってママのお腹から生まれたんだよ」と伝えても良いでしょう。

帝王切開について先生から説明を受けるママのイラスト

このように、子どもの年齢に合わせて伝わりやすい表現で説明してあげてください。
お子さんが、自分がどうやって生まれたのかが知りたい場合は、お子さんの出産時のケースを答えてあげましょう。一般論として知りたい場合は、お子さんの年齢に合わせて、どこまで話すか判断しても良いでしょう。 いずれにしても、一度ですべて理解させようとせず、何となくでも伝わればOKです。


出産の話をするとき、痛かったことや出産が大変だったことをあまり伝え過ぎると子どもが出産に不安や恐怖を感じてしまうかも。ママと赤ちゃんが一緒に頑張って誕生したことを中心に伝えてあげてくださいね。
お産でママと赤ちゃんが頑張っているイラスト

答え方に悩むときは「説明が難しい」と正直に伝えてOK

子どもは好奇心のかたまりなので、質問への回答に対してさらに興味がでて、どんどん質問をしてくるかもしれません。

「どうやってママのお腹に入ったの?」
「ママから生まれたのにどうしてパパと似ているの?」

パパ、ママが回答できるようであれば、子どもに伝わる表現で事実を伝えてあげてください。

ママから生まれたのにパパと似ているというイラスト

でも、どうやって答えたらいいか分からない質問もありますよね。そんなときは、パパとママも分からないと正直に伝えて大丈夫です。子どもの疑問については、「いい質問だね」と受け止めて、「でも、それは説明がとても難しくて、パパ・ママも今は答える準備ができていないの。ちゃんと説明できるように準備の時間をもらってもいいかな?」など、今は答えられないことを伝えてあげましょう。

答えられなかったことは、後日ちゃんとパパ・ママから説明をしてあげてくださいね。質問に答えないことが続くと、子どもはごまかされたと感じてしまうかも。  

「どうして聞いてみようと思ったの?」子どもが質問した理由を確認してみて

赤ちゃんはどこから生まれてきたの?と疑問に思う子どものイラスト

「ぼく/わたしはどこから生まれてきたの?」

子どもからそんな質問をされたら、「どうしてそれを聞いてみようと思ったの?」と確認してみるのもよいでしょう。子どもは、必ずしも科学的に正しいことを知りたいわけではありません。ただ気になっただけということもあれば、自分とパパやママとの「つながり」を知りたくて聞いていることもあります。

親子のつながりを示すイラスト

まずは「ママのお腹から生まれてきたんだよ」と聞かれたことに答えてあげましょう。子どもがそれで満足すれば、今はそこまでの説明で大丈夫。さらに「どうやってお腹から生まれてきたの?」と質問が続いたら、生まれてくる仕組みついて説明をしてあげましょう。

性教育は0歳から。まだやってなくても「今できることから」で大丈夫!

国連機関「UNESCO(ユネスコ)」の国際ガイドライン「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」やWHO(世界保健機関)では、生まれたとき…つまり0歳から年齢段階的に性教育を始めることを提唱しています。

赤ちゃん、幼児、学童、思春期の子どもたちの画像

性教育と言っても、赤ちゃんのお世話をするときに「おまたを拭くね」など体の名称を正しく伝えたり、お世話を通した適切なふれあいで、自分の体を大切にすることを伝えたりすることから始めていきます。

世界的に性教育の目的は「子どもたちが一生幸せな生活を送ること」とされています。
自分を大事にして、相手も大切にすることを学ぶ。これも性教育なのです。

生まれたときからと聞いて、「うちはまだやっていない!」と焦る必要はありません。
開始する年齢を気にするよりも、今できることから始めていきましょう。

まずは、プライベートパーツの大切さについて、伝えることから始めても良いでしょう。

幼い頃からの性教育は“自分を守る力”を育む

早期から性教育を始めたほうが良いとされている背景には、以下のような理由があります。

子ども自身が犯罪から身を守れるようになる

体の名前やプライベートゾーンの大切さや概念を知っていれば、不適切な接触を拒否したり逃げたり、周りの大人に相談することができる。

親子の信頼関係が築ける

小さいうちから親子で性についてオープンに話せる環境があれば、子どもが大きくなってからも相談しやすい。万が一の時にも、早期対応ができる。

性に対して正しい知識が持てる

インターネットや友達などから見聞きする不正確な情報に振り回されにくくなる。

「赤ちゃんがどこから来るの?」といきなり質問されると、パパとママはドキッとしますよね。
でも、子どもから性に関する質問をされたとき、ごまかしたり嘘をついたりしないことが大切です。

赤ちゃんはどこからくるのかママに聞いている子どものイラスト

親の反応を見て「性に関しては聞いてはいけないことなんだ」と子どもが感じてしまうと、子どもはもう質問をしてこないかもしれません。すると成長したときに、パパやママに大切な性の相談がしにくくなってしまう可能性もあります。子どもからの質問は性教育のよい機会ととらえ、子どもの年齢に応じた表現で、正しい知識を教えてあげましょう。
小さいうちから、パパ・ママが性について正しい情報を伝えることと、いざというときに相談できる親子関係は、子どもを守る力になります。

性教育の開始は、子どもが成長するほどハードルが高くなる

早期から性教育を始めたほうが良いとされている背景には、以下のような理由があります。

性教育について、小さいうちはまだ理解できないのでは…と思う方もいるかもしれません。
でも、思春期頃の子どもに、それまで避けてきた性の話を親のほうから切り出すのも、なかなか難しいものです。

小さな子どもはとても好奇心が旺盛なので、何でも興味を持ち「なぜ?どうして?」という質問が増えてくるもの。この時期の子どもが性に関する疑問を抱くのは、とても自然なことです。
子どもから性に関する質問をされたら、性について親子で会話するよい機会ととらえるとよいでしょう。

ママを質問攻めをしている男の子のイラスト

質問について、正しく理解させようとするのではなく、子どもの年齢に応じた表現で、少しずつ正しい知識を教えてあげましょう。

性に関する子ども向け絵本も伝え方の参考になる

赤ちゃんが生まれてくる仕組みや男女の体の違いなど、子どもに言葉だけで説明するのが難しいこともありますよね。
そんなときは、子ども向けの絵本を活用するのもおすすめです。子ども向けにわかりやすく表現されているので、パパ・ママも伝え方の参考になりますよ。
パパ・ママ向けの性教育の本も知識のアップデートに役立ちます。

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※本記事は厚生労働省や文部科学省、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)のHPを参考にこそだてDAYS編集部が制作しています。
子どもはジャンルを問わず、何でも質問をしてきます。「赤ちゃんはどこから来たのか」というのは子どもの定番の質問でもあります。自分のルーツにかかわることなので、特に興味を持ちやすいのかもしれませんね。パパ、ママは、少しドキッとしてしまうこともあるかもしれませんが、性についての質問はたくさんある興味の中のひとつ。慌てずに冷静に受け止めることが大切です。パパ、ママが説明しやすいことから、少しずつ慣れていきましょう。
(こそだてDAYS編集部)
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